Services — 戦略策定 1-2

先進テーマにおけるGTM戦略

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市場が固まる前の段階で、誰に、何を、いくらで、誰と売るかを決める。

背景と課題

先進技術を使った製品が形になり、最初の顧客もついた。それでも、受注が続く売り方が決まらない。購買意思決定者、予算保有部門、利用部門の関係と、顧客が導入効果を判断する基準が見えないうちは、最初の受注の先に進めません。売り手と買い手をつなぐ商流もまだ固まっていない市場では、既存の市場で通用した売り方をそのまま持ち込んでも、うまくいきません。

最初の受注が続かない理由

  • 市場の魅力で戦略を選ぶと、大手と正面からぶつかります。 成長市場ほど大手やプラットフォーム企業が先に動いています。大手が優位な顧客層や販売経路に後から入る時は、価格、販売網、サービスで差をつけられるかを先に確かめる必要があります。
  • 一度の調査で参入の可否を決めると、社内の合意が続きません。 利益が見えるまでの数年間、新しい事実が出ても判断を更新する仕組みがなく、「様子見」にも「踏み込みすぎ」にも振れます。
  • パートナー候補の一覧はできたが、どの形で組むかが決まらない。 足切りの基準と相性の基準を同じ表で扱うと絞れません。販売チャネルによって契約・請求の相手と収益配分が変わる点を見落とすと、交渉で行き詰まります。
  • 業界の発注の仕方や契約の単位が、旧来のままの領域があります。 発注方式、契約の単位、仕様書の書き方が新しい技術の採用を想定していないと、製品の性能だけでは導入が進みません。

対象となる企業・状況

新しい技術を使ったサービスを市場に出す企業、最初の顧客はいるが売り方の再現性や収益の仕組みがまだ固まっていない企業に向けたサービスです。

  • 脱炭素、新素材、新しいモビリティなど、需要は制度で立ち上がるが、供給側の条件がまだ整っていない市場に参入する。
  • 技術はあるが、大手と何が違うのかをまだ一言で言えない。
  • 参入する領域は決まったが、パートナーが決まらない。
  • 製品はあるが、業界の商慣習が壁になっている。

サービス概要

  • 市場投入(GTM)の戦略として、狙う市場、顧客の層、提供する価値、価格と収益の仕組み、販売と協業の経路を一体で設計します
    • 最初の顧客の課題と導入の条件を確かめながら進め、市場の成熟度と、顧客が採用をためらう理由を見極める
    • 最初の受注だけでなく、継続利用と2社目以降への展開まで含めたシナリオを描き、検証の順序、数値計画、実行の体制まで続けて具体化する
  • 差別化は、機能の一覧ではなく、相手がお金を払う理由として書きます
    • 商品・サービス、顧客の層、販売の経路を分けて設計し、大手がその仕組みのせいで手を出しにくい場所を探す
    • 立ち上げ期に特有の需給の隙間、業務の独自性、地域ごとの需要に立脚した競争上のポジションを3〜5個描く
    • 初期に個別対応する領域と、将来広げる領域を分け、検証できる単位で順に試す
  • 市場ができ始めた時期は、少額の関与で立場を確保し、兆しを見ながら広げます
    • 初期に確保するのは、初期顧客との実証の機会、将来の商談や協業につながる接点、優先して検討してもらえる権利、将来投資できる権利
    • 見る兆しは、本当に需要があるか、長期契約に応じるか、割高でも払うか、生まれた価値が誰のものになるか、リスクを誰が持つか
  • 提携は、パートナーの便益と、契約・請求の関係と収益配分の2つの表で設計します
    • 候補の種類ごとに、自社の便益、パートナーの便益、組む形を整理する
    • 自社が直接売るか、相手を通して売るかで、契約・請求の相手と収益配分がどう変わるかを比べる

提供価値

01優先セグメントの定義と差別化ポジション

差別化ポジションは、商品・サービス軸と顧客軸で有力企業の正面からずらして探す。ポジションごとに競合が狙いにくい理由・相手が買う理由・必要なケイパビリティを書く

困りごとの切実さ、決める人、導入の条件で最初に狙う顧客を定め、競合が狙いにくい理由まで書き込んだ定義です。

  • 競合の戦い方(狙うテーマ、顧客の階層、企業の規模、提携相手)を整理し、相手が入りにくい場所を示します。
  • 競争上のポジションごとに必要な力(技術、製品、顧客側の推進役、業務知識、運用)を評価し、新たに獲得すべきものを整理します。

02提案価値・価格・販売方法・パートナーの役割をそろえた参入案

参入案は提案価値・価格・販売方法・パートナーの役割を一体で判断し、購買構造・競争優位性・デリバリ成立性の3点で検証する。パートナーは4段階で絞り、提携は双方のメリットと商流の2つの表で設計する

誰に何を、どの価格と経路で届けるかを一体で判断できる設計です。

  • 購買意思決定者と予算保有部門はどこか。なぜ自社が選ばれるか。受注した後に提供でき、2社目以降にも広げられるか。この3点を検証した結果を添えます。
  • パートナー候補は、候補企業の一覧から評価対象、一次候補、最終候補の順に絞り込み、評価の基準と、候補ごとの便益の表、契約・請求の関係と収益配分の比較をお渡しします。

03市場投入計画と段階ごとの投資判断基準

市場投入計画は、初期顧客の獲得・実証・継続利用・横展開の各段階の間で Go / Hold / Stop を判断する。判断条件は効果データが出る前に設定する

何が検証できたら次の投資を増やすかを、段階ごとに定めた計画です。段階は、最初の顧客の獲得、実証、継続利用、2社目以降への展開です。

  • 短期の成果は、売上や利益ではなく、面談の件数、合意の件数、商談中の案件数のような「次に進める材料」で測ります。
  • 中期に進むかどうかの条件を、市場・パートナー・自社の3つの面で先に決めます。進む、待つ、やめるの目安を、効果の数字が出る前に置きます。

043シナリオの数値計画と、販売体制と提供体制の標準プロセス

数値計画は2〜3個の主要パラメータから売上と利益までをつなぎ、ベース・アップサイド・ストレスの3シナリオでは主要パラメータだけを動かす

標準、上振れ、下振れの3つのシナリオで売上から利益までを数字にし、売る体制と提供する体制まで設計します。

  • 売上を左右する前提(新規案件の開拓数、次の段階への移行率など)は2〜3個に絞り、シナリオの間で何を動かすかを明示します。
  • 売り方(担当チームの組み方、顧客ごとの計画、提供メニューの組み合わせ)と提供の仕方(標準の体制、工程ごとの手順と成果物)を1社目で作ります。2社目以降に使い回せる形にします。

お客様に残る組織能力

  • 競合の戦い方の整理表を使って、大手が入りにくい場所を自分たちで見つける力。
  • 不確かなまま前に進むための、仮説と判断条件の立て方。投資を続けるかどうかを段階ごとに経営陣が判断するための報告の書式と評価の基準。
  • パートナー候補を同じ基準で絞り直せる評価基準の文書と、プロジェクトの後も自社で接点を開き続けるための候補一覧と接触の手順。

TASPAの特徴

市場参入を、販売施策の計画と事業モデルの設計の両方として扱います。導入に必要な技術検証、顧客の業務の変更、商流、規制や制度の制約まで確かめ、売り方と収益の仕組みを一体で設計します。

  • ロードマップは、予定表ではなく、投資判断の筋道として書きます。 各段階で何が検証できたら次の投資に進むかを書いた物にします。経営陣が「なぜ今動くのか」「なぜまだ動かないのか」を社内に説明できます。
  • すでにある接点を棚卸しして使います。 接点を、今使える、見直しが要る、これから育てる、の3つに分けます。新しく作るのは、まだ接点のない領域だけに絞ります。プロジェクトが終わった直後に面談を打診できる状態を目標にします。
  • 商慣習が壁になっている時は、制度や取引慣行への働きかけも設計に含めます。 導入を妨げる要因を、変えられない制約と、働きかければ変わる発注方式・契約慣行・評価基準に分けます。後者には、業界関係者を巻き込んだルール作りや、新しい契約の形の試行まで含めます。
  • 導入に技術検証や実装が要る場合は、AI実装の支援と組み合わせます。 売り方の設計と、動く物を見せる検証を同じ計画の中で進めます。

アプローチ

支援プロセス全体図。市場・採用条件の把握、ターゲットと戦略オプションの設計、収益・商流・チャネルとパートナーの設計、検証と市場投入計画の策定の4段階を列に、主な確認事項・実施内容・主な成果物・判断の観点を行に置く

ご支援アプローチ詳細

  1. 市場・採用条件の把握
    • 主な確認事項:顧客は導入効果を何で判断するか。予算はどの部門が持つか。導入を妨げる要因のうち、変えられない制約と、働きかければ変わる制度・慣行はどれか。
    • 実施内容:市場全体と領域ごとに、今の状態と将来の見込みを整理し、何が不確かなのかをはっきりさせる。競合の戦い方の整理。
    • 主な成果物:採用を妨げる要因の一覧、競合が入りにくい領域の定義、変えられる要因と変えられない要因の切り分け。
    • 判断の観点:差別化を、顧客が選ぶ時の評価基準(導入の負荷、運用上の制約、サポート体制など)に照らして、競合と比べた優位として説明できるかで判断します。
  2. ターゲットと戦略オプションの設計
    • 主な確認事項:市場の機会ごとに、どの競争上のポジションを取るか。今すぐ手をかける所と、後で足場にして広げる所はどれか。
    • 実施内容:競争上のポジションを3〜5個定義し、狙う顧客と提供する価値を記述。必要な力の評価。短期に案件にする候補と、将来の投資の権利を確保する候補の仕分け。
    • 主な成果物:戦略オプションの一覧、ポジションごとのケイパビリティの評価、優先セグメントの定義。
    • 判断の観点:同じ製品でも、現場の担当者が選ぶ理由と経営層が選ぶ理由は違います。確かめる相手と問いを、その両方に分けて設計します。
  3. 収益・商流・チャネルとパートナーの設計
    • 主な確認事項:販売チャネルが変わると、契約・請求の相手と収益配分はどう変わるか。パートナーの便益は何か。
    • 実施内容:既存の接点の棚卸しと分類。接点のない領域に絞った候補の絞り込み。候補の種類ごとの便益の表と、組む形(販売代理、共同実証、収益の分け合い、相手ブランドでの供給、共同開発)の仮置き。契約・請求の関係と収益配分の比較。
    • 主な成果物:評価基準の文書、一次候補と最終候補、候補ごとの便益の表、契約・請求の関係と収益配分の比較、接点を開くための行動計画。
    • 判断の観点:一次候補は足切りの基準、最終候補は相性の基準で絞り、二つを混ぜません。パートナーの便益を先に確かめます。
  4. 検証と市場投入計画の策定
    • 主な確認事項:何が検証できたら次の投資に進めるか。進む、待つ、やめるの目安は何か。
    • 実施内容:領域ごとに、獲得する相手、具体的な行動、見る兆し、進む・待つ・やめるの判断を整理。短期・中期・長期の段階ごとの成果指標と根拠の設定。3シナリオの数値計画。売る体制と提供する体制の設計。
    • 主な成果物:市場投入計画、段階ごとの投資判断基準、3シナリオの数値計画、販売体制と提供体制の標準プロセス。
    • 判断の観点:短期の成果は、優先する案件の候補、パートナーの候補、契約とリスク分担の論点、投資判断基準がそろったかで評価します。参入の仮説は、市場・規制・パートナーの反応で更新し続ける物として、その更新の手順も計画に入れます。
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