Services — 戦略策定 1-1

技術アセットの市場有望機会の探索

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保有する技術の可能性を、競争優位性のある事業機会へ。

背景と課題

研究開発の成果や特許は積み上がり、事業化への期待も高い。それでも、どの市場に入るべきかを決める材料がそろっていない。検討のテーマが「レジリエンス」「サステナビリティ」のような広い言葉にとどまり、候補となる市場を比べることも、経営として判断することもできずにいる状態です。

市場を選べずにいる理由

  • 成長市場から出発すると、自社の強みとの接点が見えません。 政策や業界団体が示す成長分野は広く、公的な市場の分類も粗いままだからです。
  • 今ある技術の用途だけを探すと、大きな構造の変化を見落とします。 個別のアイデアは具体的な反面、その用途の中に閉じやすく、全社の投資判断を支える根拠になりません。
  • 市場規模を一つの数字で示しても、経営は判断できません。 技術や規制が動いている市場では、前提しだいで数字が大きく変わります。経営判断に要るのは、推計の前提と、前提しだいで動く数字の幅です。
  • 市場も競合も調べ尽くしてから戦略を描くと、結論が遠のきます。 調べるほど論点が増え、誰が何を決めて動くのかという話に、いつまでも入れません。

対象となる企業・状況

研究開発の成果や固有の技術を新しい収益源につなげたい企業、複数の市場候補の中から重点的に投資する先を選びたい企業に向けたサービスです。

  • 新規事業のテーマが「レジリエンス」「サステナビリティ」のような広い言葉のままで、現実味のある候補が出てこない。
  • グループ内の多くの関係者の合意が要り、経営が納得する全体像と、現場が動ける具体の両方を求められている。
  • 新しい技術や制度に関わる市場で、市場レポートの数字が自社の事業規模に結びつかない。
  • 既存事業を成り立たせてきた技術、規制、商流が変わり始めている。

サービス概要

  • 技術の特徴と使える範囲を整理したうえで、市場側からの分析と顧客側からの分析を並行して進め、互いに検証します
    • 市場側から(トップダウン)は、政策・産業構造・技術動向から市場を捉える。根拠を示しやすく経営や社外に説明しやすい反面、枠が大きく自社の技術と結びつきにくい
    • 顧客側から(ボトムアップ)は、顧客の未解決の課題・業務・バリューチェーンから用途を探る。事業の設計に直結する反面、その用途の中に閉じやすい
    • 一方の弱みをもう一方で補い、成長性に加えて自社が選ばれる理由を持つ事業機会を2〜3件に絞り、経営判断の材料にまとめる
  • 市場規模は、一つの数字ではなく幅で示します
    • 技術革新や規制の進展が起きた場合の最大値、シナリオごとに市場が成立する確率を置き、規模に掛けて合計した期待値、参入する領域と形を仮定した自社が狙える値、の3つの層で推計する
    • 製品の出荷台数だけでなく、その技術に置き換わる労働コストから需要の大きさを見る推計も併せて使う
  • 制度や前提が変わる「変革点」を仮説として立て、最初にルールを作れる機会を探します
    • 変革点とは、責任の主体が曖昧になる、領域の境界が消える、活動が今の制度の外に出る、といった前提が変わる場所
    • 市場ができ始めた時期は、問題を解く技術よりも、まだ決まっていない定義や評価の方法を先に押さえた側が有利になる
  • バリューチェーンを横断して見渡し、自社の技術を当てる価値のある顧客課題を抽出します
    • 追加のコストの負担者と、その売上の帰属先。買い手の予算はあるのに、供給側の量や品質が安定しない工程。この2つの問いで工程の間に生じている課題を洗い出す

提供価値

01優先候補の比較表

優先候補の絞り方。参入すべきでない領域か、ノックアウト要件を持つか、市場性・自社の競争優位・事業としての成立条件の3つを兼ね備えるかを判定し、外した領域は理由とともに比較表に残す

市場として魅力があり、自社が選ばれる理由があり、事業として成り立つ。この3つを満たす候補だけを残した比較表です。

  • 市場・用途ごとの規模と成長性、自社の技術との適合、差別化の根拠、致命的な欠点の有無を同じ軸で並べます。
  • 最初に外した領域とその理由も残します。経営会議で「なぜこの候補か」と「なぜあれは外したか」の両方に答えられます。

02事業仮説

事業仮説は変革点・市場・ビジネスモデル類型から1つずつ選んでつないだ1本の線。誰の、どの課題を、自社のどの技術で解き、誰が対価を払い、どの型で収益化するかを一続きに記述する

優先候補ごとに、前提が変わる場所・狙う市場・収益モデルの3つを対応づけた仮説です。

  • 誰の、どの課題を、自社のどの技術で解き、誰が対価を払い、どのような型(継続監視型、認証型、プラットフォーム型など)で収益を得るかを、一つの筋として記述します。
  • 今の技術や制度の限界と、なぜまだ誰も手をつけていないのかを仮説ごとに添え、社内で事業化を議論できる細かさにします。

03市場規模のパラメータ表

市場規模は最大値・期待値・狙える値の3層。最大値に成立確率の変数を掛けて期待値、参入領域とスキームを仮定して狙える値を置き、需要側の推計で確かめる

前提を変えれば数字が更新される表と、成り行きと上振れの2つのケースです。

  • 市場が成立する確率を左右する変数(原料の制約、技術の成熟度、政策の動向)と出典を明示し、代替率は専門家への取材で裏づけます。
  • 市場レポートの数字を自社の事業規模に読み替える道具として、プロジェクトの後も使い続けられます。

04検証計画と次の判断時点

検証計画は、どこで戦うか・どう勝つか・どう続けるかの3層を依存関係の順に並べ、各層で初期仮説・不足している情報・検証方法・証明ポイントを経て経営が判断する

足りない情報、検証する項目、着手する順序、次に経営が判断する時期と条件を示した計画です。

  • 何が分かれば次の投資に進めるかを、経営陣が判断できる形で書きます。調査を積み上げてから結論を探す進め方にはしません。

お客様に残る組織能力

  • 事業機会を市場性・競争優位・事業性の3つの基準で評価する比較表の書式と、広いテーマを具体的な事業機会に絞り込む進め方。
  • 不確実な市場の規模を幅で経営に説明する報告の仕方と、前提が変わった時に自分たちで数字を更新できるパラメータ表。
  • 自社の事業がどの前提の上に立っているかを書き出し、変化の兆しを先に読む視点。

TASPAの特徴

市場の大きさだけでなく、「その市場で自社が選ばれる理由があるか」で評価します。成果物は市場調査のレポートではなく、取り組む領域とそこに至る道筋を示した、経営が判断するための材料です。

  • 市場側の分析と顧客側の分析を、互いに検証します。 市場側で見えた領域は顧客の実態に照らして仮説にし、顧客側で見えた仮説は市場の大きさと実現の見込みで確かめます。
  • 論点を「どこで戦うか」「どう勝つか」「どう続けるか」の順に設計します。 上の問いを中間報告で合意してから下の問いに進み、実行段階の社内合意を戦略の一部として組み込みます。
  • ルールや標準の形成に関われる事業を優先します。 既存の大手が「制度がないから対応できない」と見送る領域は、最初に基準を示した側が標準を取りやすい場所です。ただし、業界団体、規制当局、既存企業の力関係しだいで、その優位は変わります。
  • 絞り込んだ機会を、次の段階でそのまま使える形で整理します。 事業コンセプトの検証と立ち上げ、市場投入の設計、パートナー候補の絞り込みに、必要な情報をそろえて引き継ぎます。

アプローチ

支援プロセス全体図。技術アセットの棚卸しと論点設計、トップダウンの市場探索、ボトムアップの用途探索、候補の評価・絞り込み、優先候補の事業仮説と次に検証する事の整理の5段階を列に、主な確認事項・実施内容・主な成果物・判断の観点を行に置く

ご支援アプローチ詳細

  1. 技術アセットの棚卸しと論点設計
    • 主な確認事項:今の事業が、どの実績とどの制度を前提に成り立っているか。今回の検討で答えるべき問いは何か。
    • 実施内容:技術・知財・データの特性と制約の整理。問いを「どこで戦うか」「どう勝つか」「どう続けるか」に分け、それぞれに初期仮説を立てる。
    • 主な成果物:技術アセット一覧、論点と初期仮説の対応表、検証方法と想定成果物の対応表。
    • 判断の観点:業界に共通する強みと自社に固有の強みを分け、固有の強みを評価の軸にします。
  2. トップダウンの市場探索
    • 主な確認事項:どの市場セグメントなら、自社の強みで競争優位を築ける収益モデルがあるか。
    • 実施内容:公的な分類を細分化して市場を定義。規模で絞り、成長率ともう1つの軸で評価。最大値・期待値・狙える値の3層で市場規模を推計。
    • 主な成果物:市場セグメントの定義、市場規模の3層推計とパラメータ表、優先する市場の一覧。
    • 判断の観点:候補市場はまず規模で足切りをし、成り行きと上振れの2つのケースをそろえます。規模が小さくても収益性や自社の優位が際立つ市場は、足切りの例外として残します。
  3. ボトムアップの用途探索
    • 主な確認事項:今の制度・契約・ルールが前提にしている条件が変わる点はどこか。買い手にお金があるのに供給側が不安定な工程はどこか。
    • 実施内容:変革点を3〜5個の仮説として立て、事業機会になりうる理由を整理。バリューチェーンに主要な企業を置き、工程の間に生じている課題を抽出。抽出した課題ごとに自社の技術を当て、使う資産・提供先・対価の支払い主体・何が良くなるかを定義。
    • 主な成果物:変革点の仮説一覧、工程間の課題の一覧、技術を当てる案ごとの定義。
    • 判断の観点:案ごとに対価の支払い主体が書けているかで判断します。予算の出所が見えない案は事業になりません。
  4. 候補の評価・絞り込み
    • 主な確認事項:市場として魅力的か。自社の強みを活かせるか。他社と差をつけられるか。事業として成り立つか。
    • 実施内容:優先市場の中で事業仮説を複数導き、想定顧客数と1社あたりの収益から事業の大きさを試算。仮説ごとに収益モデルを当てる。
    • 主な成果物:優先候補の比較表、事業仮説。
    • 判断の観点:上の4点を満たす仮説を残します。自社では提供できない、または過去に参入しなかった明確な理由がある仮説は、早めに外します。
  5. 優先候補の事業仮説と、次に検証する事の整理
    • 主な確認事項:何が検証できたら次の投資に進むか。経営陣はどの根拠で判断するか。
    • 実施内容:足りない情報、検証する項目、着手する順序の整理。検証の方法(調査・インタビュー・試算)と成果物の対応づけ。
    • 主な成果物:検証計画、次の判断時点と条件、経営報告用のロードマップ。
    • 判断の観点:論点は依存関係の順に並べ、初期仮説は反証できる形で立てます。
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