Services — ケイパビリティ創造 2-1

AI駆動型のBPR構想策定

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AIの導入箇所ではなく、事業成果につながる業務の姿を設計する。

背景と課題

部門ごとにAIツールの導入や試行は進んでいる。それでも、承認、例外処理、品質確認、人員配置が従来のままでは、組織全体の成果につながりません。AI関連の費用は増える一方で、部門ごとの試行(PoC)の投資効果を合計して示せない。そういう状態が生まれています。一人ひとりの作業時間の短縮を、収益性やサービス品質の改善につなげるには、経営の目標から業務のあり方を設計し直す必要があります。

改革が成果にならない理由

  • ツールの導入や現場の試行から始めると、効果は作業時間の削減で止まります。 経営の指標とつながらず、短期の成果と中期の改革計画が噛み合いません。
  • 業務を分解してAIに置き換えても、人員は減らないことがあります。 取引先との関係、責任、品質の保証、例外への対応、費用のいずれかが残る業務には、人が要るためです。一人ひとりの時間が減っても、それだけでは組織の人員配置は変わりません。
  • 全業務を一律に調べると、工数が膨らみ、現場が疲れます。 「業務」の粒度が人によって違うと調査の結果がそろいません。効果が出る前に、改革への抵抗が生まれます。
  • 今の問題を解くだけでは、将来の姿に届きません。 人員の減少とベテランの退職を控える企業では、効率化だけでは、人数が減った後も事業を続けられる形になりません。

対象となる企業・状況

AI導入の試行が部門ごとに増えた一方で、経営への効果が見えない企業、業務の設計し直しと投資計画が必要な企業に向けたサービスです。

  • AI投資の効果を経営に説明できない。複数のAI施策を全社の計画にまとめたい。
  • 全社・多拠点の業務改革を始める。業務量を数字で可視化することを求められている。
  • 数年後に社員構成が変わると分かっているのに、業務改革の目的が足元の効率化にとどまっている。
  • 業務の棚卸しは終わったが次に進めず、効果試算の根拠を経営に示したい。

サービス概要

  • 業務改革(BPR)の構想として、中期経営計画とP/Lを起点に改革する領域を特定し、AI活用を前提に業務プロセスの全体を設計し直します
    • AIに任せる仕事、人が判断と責任を担う仕事、ルール化する処理を見極める
    • データ・システム・組織の変更を含めた変革の構想と、投資予算の合意までを進める
  • 出発点は、P/Lのどこを動かすかです
    • 事業別に売上の成長率とコスト・投資の推移を分析し、売上の伸長、原価の低減、販管費の低減に分けてAI活用の仮説を立てる
  • 調査は業務レベルとタスクレベルの2段階に分け、効果の大きい業務に絞って深掘りします
    • 業務の粒度(事業機能から操作手順までの6段階)を合意してから始める
    • 業務量、他社の効率化の実績、現場の課題意識の3つの観点を重ねて対象を絞る
  • AIに置き換えられるのは業務の全体ではなく作業の一部と捉え、残る業務を5つの方法で組み替えます
    • 5つの方法は、やめる、頻度を減らす、集める、標準化する、AIに下処理させる。AIの活用はその1つにすぎず、まず業務そのものを組み替える
  • 将来の業務の姿は、今の問題から見た姿と、将来から逆算した姿の両方から描きます
    • 今の問題を解いた先の姿と、将来の市場・社員数・これから広まる技術から逆算した姿の2つを描き、両方が重なる所を将来の業務の姿にする
    • ゴールは「社員数が減っても事業運営とサービス品質を保てる業務体制」のように、効率化を超えた言葉にする

提供価値

01売上/コスト構造マップとP/L改善仮説

売上/コスト構造マップ。横軸に人件費・派遣費・外注費の増加率、縦軸に粗利の増加率。対角線より下がコストが粗利より速く増えている事業。判定は4区分

どの事業・どの費目に改善の余地があるかを、経営指標の言葉で示した仮説です。

  • 横軸に人件費・派遣費・外注費の増加率、縦軸に粗利の増加率を置き、コストが粗利より速く増えている事業を可視化します。
  • 事業を「詳しく分析する」「追加で確かめる」「大きな悪化はない」「立ち上げ期なので事業計画で見る」の4つに分け、数字だけで優先度を決めません。

02優先して改革する業務の一覧と選定根拠

深掘りする業務は、業務量・他社の効率化実績・現場の課題意識の3観点を重ねて絞る。3つが重なる業務を深掘り対象とし、SIPOCで分解する

共通の粒度で書かれた業務の一覧と工数、深掘りする対象の選定根拠です。事業ごと・工程ごとのAI活用テーママップを添えます。

  • 業務レベルの調査(アンケートとヒアリング)で、業務、かけている時間、使っているシステム、拠点間のやり取りを集め、工数の大きい業務から順に絞ります。
  • 深掘りする業務は、供給者・入力・処理・出力・顧客の5つ(SIPOC)に分けて、前後の業務とのつながり、制約、季節の変動まで把握します。帳票の実物を拝見しながら進めます。

03将来の業務の姿(To-Be)の業務設計

人が業務に残る5つの理由と、やめる・頻度低減・集約・標準化・AIに下処理させるの5パターン。AI活用は5番目の手段

人とAIの分担、例外と承認の流れ、必要なデータ連携を示し、実装の要件として使える設計です。

  • 業務を、やめられるかどうかと、人とAIのどちらが担うかの2つの軸で仕分けます。効果が出る確度と大きさで、設計し直す、標準化する、集める、やめるの基本方針を定めます。
  • 施策はタスクごとに、AI導入、受け渡しの中継の解消、標準化による簡素化、データ整備、他システムの活用の5種から割り当て、プロセス、現状の課題、施策の内容、改善の効果、優先度の一覧にします。
  • 標準化する業務と、人の判断や地域の特性を残す業務の基準を文書にします。現場に説明する時の拠り所にします。

04効果仮説・コスト・移行条件を含むロードマップと投資予算

効果試算の積み上げ。外注費の削減・採用の抑制・売上の増加を積み上げ、AIの年間運用費を差し引いて効果の純額とする

投資の是非と着手の順序を判断できる計画と、AI予算の合意です。

  • 効果は施策ごとの積み上げで試算し、外注費の削減、採用の抑制、売上の増加に分けて、AIの年間の運用費を差し引きます。全社目標の数字を施策に割り付けることはせず、同じ効果を二重に数えません。
  • 施策を、すぐ効果を確かめられるもの、業務や契約の見直しが先に要るもの、全社に広げるものの3つに分け、構築、試行、展開、運用の順に並べます。中期経営計画の指標(営業利益率、1人あたり売上、外注費率など)への寄与として示します。
  • 作業時間の短縮を、人員移動のシナリオ(何名をいつ動かすか)に置き換えます。

お客様に残る組織能力

  • 売上とコストの構造マップを使って、AI投資をP/Lへの寄与で優先づけ、AI予算を経営指標の言葉で合意する力。
  • 業務を共通の粒度で書く6段階の定義と、業務を分解する5つの区分(SIPOC)、調査する対象を絞る投資判断基準。
  • 残る業務を組み替える5つの方法と、施策の一覧と効果試算の表で改革を管理する力。

TASPAの特徴

経営への影響が大きい領域を広く見極めてから、重点業務を詳しく設計します。AIを入れる前提では始めず、業務をやめる、集める、標準化する、システム化する、AIに任せるを比べて施策を選びます。

  • 人員の制約を、効果の検証より先に置きます。 「やめる、頻度を減らす、集める」の判断は、人員の制約を前提にして初めて進みます。効果の数字を見てから決めると「今のまま続ける」が選ばれやすいためです。人員の再配置は初期に仮説として置き、効果を確かめてから確定します。
  • 業務の性質に応じて、AIを前提にした業務改革と、担当者を支えるAIエージェントを使い分けます。 決まった流れを繰り返す業務は、業務そのものをAI前提で組み替えます。企画、分析、プロジェクト管理のように判断を伴う業務は、担当者を支えるAIを当てます。両方を並行して進めます。
  • 長年続く付帯サービスや独自の仕組みは、効率化の対象にする前に、続ける価値があるかを判断します。 単体の売上だけでなく、他のサービスへの波及も含めて、続ける、変える、やめるを比べます。
  • 業務が変わった後の人員配置と管理のあり方も、初めから検討します。 構想は、AI実装や組織再編がそのまま引き継げる細かさでそろえます。

アプローチ

支援プロセス全体図。経営・業務の構造分析、改革対象の絞り込み、将来の業務の姿の設計、効果の試算と実行計画の4段階を列に、主な確認事項・実施内容・主な成果物・判断の観点を行に置く

ご支援アプローチ詳細

  1. 経営・業務の構造分析
    • 主な確認事項:売上と利益の成長率に対して、コストの増加率に改善の余地はあるか。何のために今やるのか。
    • 実施内容:事業別の売上成長率とコスト・投資の推移の分析。売上の伸長、原価の低減、販管費の低減に分けたAI活用の仮説。経営と有識者への将来の問い(市場は中長期にどう動くか、社員数はどの程度になるか、これから広まる技術で使えるものは何か)。経営方針と将来の人員計画の確認。
    • 主な成果物:売上とコストの構造マップ、P/L改善の仮説、改革の目的と評価指標の定義。
    • 判断の観点:なぜ変えるのかが言葉になっていること、将来の姿が自社の社員構成の変化と市場の推移に基づいていること、の2点で判断します。
  2. 改革対象の絞り込み
    • 主な確認事項:事業と工程の全体を見渡した時、AIで変えるべき領域はどこか。どの業務に深掘りの工数を使うか。
    • 実施内容:粒度の6段階の合意。業務レベルの調査(記入説明会、アンケート、ヒアリングの順)。業務量、他社の効率化の実績、現場の課題意識の3つの観点による絞り込み。似た業務が複数の拠点にある場合は、先行する拠点で型を作る。現場ヒアリングによる業務負荷、属人化、ばらつきが生む問題の把握。
    • 主な成果物:共通の粒度の業務一覧と工数、深掘りする対象の選定根拠、事業ごと・工程ごとのAI活用テーママップ。
    • 判断の観点:絞り込みの3つの観点は重ねて使います。業務量だけで決めると、現場の納得が得られません。
  3. 将来の業務の姿(To-Be)の設計
    • 主な確認事項:業務のどの部分に人が残り、どの部分をAIが担うか。対象の領域に合う実現の方法(業務の見直し、自動化、AIエージェント、システム基盤)は何か。
    • 実施内容:タスクレベルの調査(SIPOC)。業務の仕分け。人が残る理由(取引先との関係、責任、品質の保証、例外への対応、費用)に照らして人に残る部分を特定し、5つの方法で組み替える。タスクごとの施策の割り当て。今の問題から見た姿と将来から逆算した姿の重なりを、1枚の将来の姿に描く。付帯サービスには事業性の評価(継続・変更・廃止)を当てる。
    • 主な成果物:仕分けの区分を付けた業務一覧、施策一覧(課題・施策・効果・優先度)、将来の業務フロー、人とAIの役割分担、標準化する業務と残す業務の基準。
    • 判断の観点:仕分けは効果の確度と大きさの2つで決め、全部を設計し直そうとはしません。将来の姿は部門をまたぐ流れで描くため、業務規程も部門ではなくプロセスの単位で書きます。
  4. 効果の試算と実行計画
    • 主な確認事項:成果が出る見込みの高い投資計画はどれか。作業時間の短縮を、何名の人員移動に置き換えるか。
    • 実施内容:施策の積み上げによる効果の試算(外注費の削減、採用の抑制、売上の増加、AI運用費の差し引き)。施策の3段階への仕分けと、構築、試行、展開、運用の順での計画化。契約や業務の見直しが先に要る施策は、その工程を前に置く。AI予算の取りまとめと合意。必要に応じて試作で現場と認識を合わせる。
    • 主な成果物:効果仮説・コスト・移行条件を含むロードマップ、人員移動のシナリオ、AI投資予算の合意。
    • 判断の観点:効果は、外注費・採用計画・予算がいくら減るかで計上します。人員は、補充の抑制、採用の抑制、異動で調整し、異動先と学び直しの機会を用意します。大規模な人員削減は前提にしません。
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